──丹沢山系のふもと、宮ケ瀬湖(ダム)のほとりにある宿ですね。 「昭和30年に『見晴台休息所』として宿や食堂を創業したのが始まりですが、その後、昭和40年代にダム建設の計画が進み、代替地として今の場所に移転し、平成元年に開業しました。以前の場所はダムで水没しました。一般世帯のほか、観光業に携わる10世帯が地元に残り、宮ケ瀬の観光を盛り上げてきました」 ──年末に湖畔に設置する高さ数十メートルにも及ぶモミの木のジャンボクリスマスツリーが有名ですね。 「地域でイベントに力を入れています。クリスマスツリーは今年で26年目を迎えます。イルミネーションも施し、家族客などに人気となっています。このほかにも8月には花火大会、2月にはバレンタイン・デーなどのイベントを実施し、地域を挙げて集客に努めています」 ──宿の客層は。 「シーズンにより家族連れ、若い方、年配の方と変わります。山歩きや川遊び、昆虫採集、新緑や紅葉の景観など、豊かな自然を楽しもうという方が多いですね。横浜や相模原といった神奈川県内のほか、千葉県からお越しの方も。サイクリングやノルディックウォーキングを目的においでになり、日帰りで入浴される方もいます」 ──料理は。 「イワナの塩焼き、イノシシ鍋など土地の味を楽しんでいただきます」 ──震災の影響は。 「直後には周辺の宿を含めて相当のキャンセルが出ましたが、被災地を思えば泣き言は言えないので、できることをがんばろうと。イベントも自粛せずに実施する予定です」 【15室、1泊2食付き税込み1万290円から】