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いらっしゃいませ!  第2656号≪2012年5月19日(土)発行≫掲載
第672回「よその旅館ホテル」

鶴鳴館 松坂屋本店 (神奈川県・箱根芦之湯温泉)

松坂 滋彦さん

──歴史ある宿だとか。
 「創業(1662年)して350年になります。長い歴史の中では、西郷隆盛と木戸孝允が会見をしたり、大正天皇や皇后様はじめ多くの皇族や名士の方々が来館されました」

──一番のセールスポイントは。
 「自家源泉『芦刈の湯』です。硫黄泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉などが含まれ、温泉ビューティー研究家の石井宏子さんからは、ミネラルバランスが良いことから『マルチビタミンの湯』との評価をいただきました」

──食事は。
 「魚など地元の食材を生かしています」

──サービスの特色は。
 「08年にリニューアルオープンしてから、食事は部屋出しではなく、食事処で召し上がっていただくように変更しました。客室ではプライベートな空間として静かにゆっくりと過ごしてもらいたいと考えたからです。客室係も、布団の上げ下げで入室はしますが、必要以上のサービスをしません」

──客層は。
 「夫婦が中心です。比較的年配の方が多いですね」

──旅行会社やネットエージェントには頼っていますか。
 「旅行会社との付き合いは、以前はありましたが、今はありません。ネットエージェントでも販売していますが、予約は自館のホームページからが最も多いですね」

──最近の入り込み状況はいかがですか。
 「厳しいですね。以前は東京から近いので交通費があまりかからないというのが箱根のメリットだったのですが、今は格安航空券もあってそれが薄れてきています。東日本大震災の影響もあります」


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