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いらっしゃいませ! 第2704号≪2013年5月25日(土)発行≫掲載
第720回「よその旅館ホテル」
理太夫旅館(山形県鶴岡市・湯田川温泉)
太田 百合さん
──宿のテーマは。
「四季の自然や文化、郷土料理を楽しんでもらうことです。私もここで生まれ育ちましたので、地元の文化を見直し、もっと発信したいと考えています。今、地域を挙げて取り組んでいるところです」
──例えば、今の季節の魅力は。
「5月上旬から6月上旬にかけて旬なのが湯田川名物の孟宗(タケノコ)。孟宗汁、煮しめ、孟宗ご飯などの孟宗御膳をお出しします。6月中旬から7月中旬には宿の近くにホタルが飛び交います。色浴衣を貸し出して散策してもらいます。孟宗もホタルも住民の協力があってこそのおもてなしです」
──郷土料理は。
「山形の海、山の幸、伝承野菜などを使った家庭的な料理が中心です。旅館女将会の共通メニューとして『おかみ乃おへぎ』という小鉢3品の郷土料理も月替わりで提供しています。地元の昔ながらの料理は好評で、郷土料理の良さを見直す機会になりました」
──施設、風呂は。
「和風の温泉宿で木造3階建てです。古い建物ではありますが、趣きに魅力を感じ、かえって売りだと思っています。風呂は源泉かけ流し。湯田川温泉は開湯1300年の歴史がある古湯です」
──客層は。
「年配の方を中心に県内、近県のお客さまが多いです。ホームページでの情報発信には力を入れていますが、広告や宿泊予約サイトへの露出はしていないので、リピーターや口コミが大切です」
──何か課題は。
「庄内藩出身の幕末の志士、清河八郎が妻のお蓮をみそめた場所が当館と言われています。文献はないのですが、宿づくり、地域づくりに生かせないかと考えています」
【8室、1泊2食1万650円から】
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