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いらっしゃいませ!  第2777号≪2014年12月1日(土)発行≫掲載
第793回「よその旅館ホテル」

寒の地獄旅館(大分県・飯田高原)

武石 悠佳さん

──場所は。
 「大分の九重連山の麓です。自然豊かなというか、自然しかないところです(笑い)。静かで、ゆっくり、のんびりしていただくには最高ですよ」

──冷泉ですね。
 「江戸末期の嘉永2(1849)年開湯と聞いています。浴槽の上にお薬師さんが3体祀ってあり、うち1体の横には安政4年奉納というのが残っています。温度が14度と低いため、入浴する際のルールみたいなものがあります。3分ほど我慢する、入浴時間は体調に合わせ5〜10分ほど、その後暖房室で温まるといった方法です。原則7〜9月の期間営業します。冷泉は混浴のため、水着を着用していただきます。神経痛や皮膚疾患、関節痛などに効果があり、1週間ほど逗留する湯治客もいらっしゃいますね。冷泉の宅配サービスもやっています」

──冬場は利用できない?
 「温泉棟(檜風呂、切石風呂)にも冷泉がありますので、こちらを利用していただきます。このほか、家族風呂もあります」

──食事はいかがですか。
 「食事処『八重喜』で囲炉裏を囲みながら食べていただきます。兄が板長を務めています。旬の味にこだわっており、メインは豊後牛と夢ポークです」

──日本秘湯を守る会のメンバーですね。
 「2001年に入会しました」

──課題は。
 「来年より薪ボイラーによる温泉入浴を開始します。重油から薪による加温に代えることでエコを実現します。題して『想いが伝わる 温もりが伝わる eco薪プロジェクト〜そうだ!昔へ帰ろう!』です」

【客室12、1泊2食1万4190円(税込み)から】


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