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いらっしゃいませ!  第2862号≪2016年9月24日(土)発行≫掲載
 
第878回「よその旅館ホテル」

柿本家(奈良県・信貴山)

垣本 和伸さん

──一番の売りは。

 「その日仕入れた食材を使った創作会席料理です。1品ずつお出しして、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、ゆっくりと味わっていただけるようにしています。献立には、地のものということで、奈良県が特産品として指定する『大和伝統野菜』などを取り入れています」

 「奈良県が素晴らしい眺望とおいしい料理を楽しめる店を12軒、『眺望の良いレストラン』として認定しており、当館も今年新たに認定されました。来年1月まで認定店で『大和の旬の食材キャンペーン』を行っています」

──認定を受けるほどの眺望なのですね。

 「信貴山は金剛生駒紀泉国定公園内にありますので、国定公園は当館の裏庭のようなものです(笑)。すべての部屋が国定公園に向いており、連なる山々がつくるさまざまな表情を楽しんでいただけます。また露天風呂付き客室が7室ありますので、そちらの露天風呂からは何にもさえぎられることのない雄大な景色を満喫していただけます」

──お客さまについて教えてください。

 「幅広い年代の方がお越しになります。山の中にあり『おこもり感』たっぷりなので、記念日などを静かに過ごしたい方においでいただいています。外国人も欧米系を中心にコンスタントにいらっしゃいますが、周辺には何もないにもかかわらず夕食なしの宿泊が多く、いかにして和食を召し上がっていただくかが課題です」

──経営上の悩みは。

 「人材の確保です。奈良はハイシーズンとオフシーズンの差が大きく労働生産性が悪いので、その差を埋めるための新しい宿泊プランづくりなど、工夫をし続けるしかありませんね」

【17室、1泊2食税別1万5千円から】


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