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いらっしゃいませ!  第2866号≪2016年10月22日(土)発行≫掲載
 
第882回「よその旅館ホテル」

養老渓谷 嵯峨和(千葉県・養老渓谷温泉)

佐川 郁夫さん

──宿は養老渓谷温泉のどのあたりにあるのでしょうか。

 「昔からの温泉街の真ん中に位置しています。温泉の泉質がとても濃い場所です」

──温泉の特徴は。

 「黒湯と呼ばれる、コーヒー色をしたとろりとした温泉です。ヨード分を非常に多く含んでいて、特に肌荒れに効き、つるつるの肌になると評判です。年配の女性のお客さまから『化粧水がいらない』とよく言われます」

──どんな料理を出していますか。

 「地場の食材、また、旬の食材を使うことにこだわっています。魚は近海もの、米も地元でとれたものです。日々のメニューは決めておらず、仕入れの状況から判断して、その日に一番おいしいものをご提供しています」

──サービスの売りは何でしょう。

 「一口で言えば、家族的なサービスです。お客さまのご要望にこたえられるよう臨機応変の対応を心掛けています」

──客層の中心は。

 「風呂や温泉に魅力を感じて来てくれるリピーターの方がメインです。地元の方の利用も多いですね」

──最近の客の傾向で何か気づくことはありますか。

 「何か不満があっても黙っていて、帰った後でネットに書き込みをする。その場で少しでも言ってくれれば解消に向けてできる限りの努力をさせていただくのですが、残念です。お客さまとのつながりが昔よりも希薄になっていると感じます」

──経営の課題は何でしょう。

 「働いてくれるいい人材の確保が難しいことです。今は私たちだけで頑張れるので何の問題もないのですが、先々のことを考えると少々不安です」

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