最新宿泊&施設情報 第2809号≪2015年8月8日(土)発行≫掲載 |
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「まだ見ぬリゾートを」をブランドスローガンに掲げるモアレリゾートは、オープン19年目となる『美食の隠れ家プロヴァンス』(三重県志摩市)を大幅に改装し、『美食の湯泊まり プロヴァンス』としてリニューアルオープンした。「食」への追求をさらに深め、伊勢志摩の海から揚がる新鮮な海産物と専属ブレッドマイスターが焼き上げる「パン」にこだわった美食の宿として生まれ変わった。 |
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ダイニング「賢亭」 |
三橋弘喜代表は今回のリニューアルについて「プロヴァンスの姉妹館である『汀渚ばさら邸』(三重県志摩市)に続くモアレリゾート本館を2017年夏にオープンさせる。ばさら邸、プロヴァンス、新館の3館がそろったときにそれぞれの個性が発揮できるよう、プロヴァンスの新しい方向性を決めた」と語る。ばさら邸は2007年の開業以来12回の連続投資を行い、常に新鮮な魅力を提供し続けている。プロヴァンスは久しぶりの投資となったが、パブリックスペースをほぼすべて改装。平均客単価を15〜20%アップさせ、グレードアップを図った。
プロヴァンスが打ち出す個性は「オーベルジュ的な宿」。宿らしさより美食レストランのイメージを際立たせ、地元客のレストラン利用も見込む。
新たに増築したダイニングは賢島にある同館らしく「賢亭」と名付けられた。床から天井まで広がる大きな窓からは陽光がふりそそぎ、圧倒的な開放感を演出している。伊勢志摩の食材を知り尽くした地元出身の料理長仲陽平氏は、ジャンルにとらわれない創作料理でプロヴァンスでしか食べることができない料理を提供する。三橋代表は「プロヴァンスはばさら邸の半分以下の価格帯だが、ばさら邸でも出せないような料理を出す」と強調する。
美味しいパンで笑顔がこぼれる朝食をコンセプトに、ベーカリーを強化。大手コンビニエンスストアで監修商品がシリーズ化されるなど活躍が目覚ましい更家友美さんを専属ブレッドマイスターとして新たに招いた。
更家さんはプロヴァンスのために三重県産の食材にこだわった食パンを開発した。塩は伊勢神宮にゆかりのあるものを使用。「しあわせの食パン」として毎朝すべての宿泊客に焼き立てを提供する。小麦のうまみが凝縮されたもっちりとしたパンには地元産の青さのりを練り込んだオリジナルバター、はちみつをからめたナッツ、パルメザンチーズなどが添えられており、天然の甘さをさらに際立たせるため、塩を付けて食べることもすすめている。 |
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三橋代表 |
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「しあわせの食パン」 |
プロヴァンスのもう一つのこだわりは温泉。賢島の中でも数少ない弱アルカリ性の天然温泉「伊勢志摩賢島温泉」を楽しむことができる。大浴場、貸切露天風呂を改装したほか、直営のスパ「ソワン ナチュール」を新設。フランス産の高級アロマオイルで至福のリラクゼーションを提供する。
三橋代表は「宿は疲れを癒やす場所であり、ストレスを発散する場所。新たな刺激や気付きを与えることで、思考の転換や思い込みからの開放、縛られたものから解き放たれるきっかけを作りたい」と語る。
新たに屋上に移設された星空観測テラスでは、専属の星空コンシェルジュ・西尾伸二さんの案内による天体観測が毎晩開催される。海に面する伊勢志摩は、明かりが少なく天体観測に最適な場所。年間を通して美しい星空を観測することができる。SDカードを持参すれば、宇宙を背景にした記念写真を撮影するサービスも行っている。
そのほかにも最上階のラウンジでは真珠養殖店やまびこの山﨑彰彦さんによる真珠アクセサリー作り体験が毎晩開かれている。伊勢志摩の本物の真珠を使ってイヤリングやネックレスなどのオリジナルアクセサリーを作ることができる。
今後ラウンジでは宿泊客だけではなく、地域の人や日帰り客なども対象にしたパン教室やヨガ教室などのカルチャーイベントも開催していく。 |
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天体観測を行うサロン「星空の岬」 |
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大浴場「とうとうの湯」 |
来年3月にはモアレリゾートの新社屋が完成する。グループ全体の人材教育の拠点とし、常に人が集い、クリエイティブな発想が生まれるキャンパスを目指す。三橋代表は「いい会社、いい環境を作り、プライドを持って働けるようなスタッフを育てていきたい」と語る。
また東京にモアレグループのデザイン室を設立する計画もある。三橋代表は「東京を起点にアーティストらとコラボレーションしながら伊勢志摩の地域活性化に繋がる情報を発信する。今後も業界に一石を投じるような刺激的な活動を行っていきたい」。 |
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【三重県・志摩市 美食の湯泊まり プロヴァンス http://www.kashikojima.com/provence/】 |
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