リニューアル本館モダン客室 |
いまから1900年前、日本武尊の東征に従った吉備多賀由により発見されたという蔵王温泉は、日本最古の温泉地のひとつだ。1日8700トンという豊富な湯量を誇り、湯治やスキー、蔵王名物の樹氷とお釜の観光に訪れる客で年中にぎわっている。
深山荘高見屋(岡崎重彌社長)は、蔵王温泉で5軒の宿泊施設を展開するタカミヤホテルグループの老舗旅館。創業は享保元年(1716)。温泉街の最も奥の高台にあり、当時と変わらない純和風のたたずまいをみせる「くつろぎの宿」だ。
同館のこだわりのひとつ「温泉」。タイプの違う9つの風呂それぞれが源泉をかけ流しで使うぜいたくさだ。湯量が豊富なのはもちろん、24時間、いつでも入浴できるのがうれしい。
本館1階の「長寿の湯」は、創業当時を思わせる昔ながらの木造の内湯。「離庵山水」1階の「せせらぎの湯」も、石づくりの露天風呂や露天桶風呂、ひのき湯、足湯が独自の趣をかもし出している。
貸し切り風呂は、従来の露天「吉備多賀湯」に加え、「山の慈(めぐ)み湯」がこのほどオープンした。50分で2625円。当日予約制。
|
源泉かけ流し、創業以来こんこんとわき続ける「長寿の湯」 |
泉質は「含硫化水素強酸性明ばん緑ばん泉」。胃腸病、眼病、傷のほか、美肌効果もあると評判だ。特に女性客に喜ばれそう。
もうひとつのこだわりが「接客サービス」。「いまの建物は291年目ですが、老舗旅館ならではの伝統を生かし、時代時代に合わせたおもてなしでお客さまをお迎えいたします」とは、同館常務の岡崎純子さんの弁。
「お客さまは大切な時間を当館でお過ごしいただくわけですから、心から寛いで、喜んでいただくために私たちは努めていかなければなりません。そんな精神を皆が忘れずに、徹底しています」。同館の優れたサービス精神は、常連客が多いという実績からも垣間見られる。
□深山荘高見屋
山形県山形市蔵王温泉54
TEL023・694・9333
http://www.zao.co.jp/takamiya/ |